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ID M1314002
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タイトル ソーシャル・サポートの互恵性と心理生物学的ストレス反応の関連
著者
志賀,二郎
別府大学大学院文学研究科臨床心理学専攻
抄録 【研究目的】
ソーシャル・サポート(SS)の互恵性とは,個人のSS知覚とSS提供のバランスである(福岡,2003)。保たれたバランスは公正感をもたらし,心身の健康は維持される。偏ったバランスは負債感や負担感などの否定的感情,抑うつや身体症状と関連する(福岡,1994)。SSの互恵性とストレス緩和効果に関連した研究は,フィールド調査による主観的ストレス反応をみたものが多く,フィールド-実験研究は本邦でほぼ行われていない。そこで本研究は,互恵性4群(衡平H群,衡平L群,入手群及び提供群)の算出と主観的ストレス反応の追認を行ない(研究Ⅰ),実験室実験による急性ストレス課題を実施し,互恵性4群間における心理生物学的ストレス反応の比較検討を目的とした(研究Ⅱ)。
【研究方法】
大学生を対象としたフィールド調査(有効回答数491名;男性158名女性333名,19.6±2.4歳)により知覚サポート量と提供サポート量を測定し,GHQ28及びSRS18を実施した。参加同意のあった大学生(491名中40名;男性20名女性20名,19.9±2.6歳)にTSST(矢島,2012)を実施し,心拍数,HF波,LF/HF波及び唾液中コルチゾール反応を測定した。
【研究結果と考察】
研究Ⅰの分散分析の結果,主観的ストレス反応は衡平H群が最も低く,衡平L群と提供群が高かった。この結果は,森本(2006)らをはじめとした過去の知見と一致しているため,算出した4群を研究Ⅱの独立変数として使用した。研究Ⅱの分散分析の結果,TSSTが対象者へ機能していたことは認められたが,全ての指標において衡平H群と衡平L群の間に差は認められなかった。重大・深刻なストレッサーに直面した状況下では,SSの知覚自体が低下し,サポートの効果は限定される。軽度のストレスに対してSSは有効だが,重度のストレスに対してはSSが無力になる(橋本,2005)。そのため,本研究の実験室実験の急性ストレスも緩和されなかったと考えられる。SSのストレス緩和機能は,急性ストレス状況下と日常生活ストレス場面では異なることが心理生物学的観点からも示唆された。また,本研究の実験プロトコルはSSの直接効果測定となった可能性があり,サポート介入を取り入れたストレス緩衝効果測定への考慮が今後の課題として必要と考えられる。
注記 平成26年度修士論文
指導教員:矢島潤平
資源タイプ text
ジャンル Thesis of Dissertaion
Index
/ Public / 修士論文 / 文学研究科 / 2014
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