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ID M1011004
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タイトル 東南アジアのイスラーム化に関する一考察 : パタニ王国を事例として
著者
瀧井, 直子
別府大学大学院文学研究科歴史学専攻
日付
出版年:  - 
作成日
更新日
記録日: 2013-06-11
抄録 筆者は、平成24 年度修士論文において東南アジアのイスラーム化がどのように行われたのかについて考察しようとした。
第1 章では、当該地域に関する先行研究と動向を整理した。まず第1 節では、日本におけるイスラーム研究の動向についてまとめた。第2 節では、東南アジア地域に関する研究の動向をまとめた。第3 節では東南アジアのイスラーム化に関する先行研究について、ムラユ世界を中心に整理した。第1 項では、東南アジアにおける宗教の重層性についてまとめ、第2 節では東南アジアのイスラームの特徴についてまとめた。「ムラユ世界」の特徴については、
① ムラユ語が交易と宗教を媒介する共通語として用いられたこと
② ムラユ語をアラビア文字で表記するジャウィが用いられたこと
③ ジャウィを使用して、王統記(ヒカヤット hikayat)、王国史話(スジャラ sejarah)、
系譜(シルシラ silsilah)を書く文化伝統が普及したことということがあげられた。東南アジアのイスラーム化についての特徴については、以下のようなことがいえる。すなわち、
① 平和的に、長期間にわたって、漸進的に改宗が行われたこと
② イスラーム神秘主義(スーフィズム)が改宗に大きな役割を果たしていること
③ 土着の信仰やイスラーム伝来以前の信仰とイスラームの混淆がみられること
である。
第2 章では、本論文の主題であるパタニ王国のイスラーム化に関して論じた。第1 節では、パタニ王国の概略について述べた。パタニ王国は前身のランカスカ王国時代から交易上の重要な地位にあったということもうかがえた。パタニ王国の建国に関しては、『Hikayat Patani』や『Sejarah Kerajaan Melayu Patani』の記述を中心に考察した。
第2 節では、パタニ王国のイスラーム化に関しての考察を行った。パタニ王国のイスラーム化は、初代パタニ国王のパヤ・トゥ・ナクパ王の時代に行われ、第2 代パタニ国王スルタン・ムザッファル・シャーの時代に国内に定着したことがうかがえた。また、東南アジアで最初にイスラームを進行した国家であるサムドラ・パサイ王国との関係が強調されていた。
そして第3 節では、パタニ王国と他国との外交関係、交易活動について考察した。シャムとの関係については、シャム王とパタニ王国のスルタンの友好的な関係やパタニ王国のスルタンがシャムへ抵抗する様子がうかがえた。また、琉球王国やポルトガル、オランダなどのヨーロッパ諸国との関係は交易活動が中心であるが、パタニ王国が東南アジアにおける国際交易の中心地として発展した港市であることがうかがえた。
最後に、本論文を執筆するにあたり使用した主要な史料は次のようなものである。すなわち、パタニ王国自体の王国年代記である『ヒカヤット・パタニHikayat Patani』および、当該国の歴史を記した『スジャラ・クラジャアン・ムラユ・パタニ Sejarah Kerajaan Melayu Patani』である。また、この史料の他に、漢籍やパタニ王国近隣の国家の年代記や史料、ヨーロッパ人来航者の文献なども参照した。
注記 平成25年度修士論文
指導教員 利光正文
言語
jpn
資源タイプ text
ジャンル Thesis or Dissertaion
Index
/ Public / 修士論文 / 文学研究科 / 2012
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